突然に痒みを感じ、思わず痒いところを掻くと、さらに痒くなりさらに不愉快。
とくに日没後や夜間に痒みがひどくなり、布団の中でイライラ掻き続けて寝不足になる。
朝起きて、病院に行ってみるとアラ不思議。おさまっている。
これがじんましん(蕁麻疹)の典型的な症状です。
なんか悪いものでも食べたかな?ひょっとして内臓に悪い病気があるのかな?
皆さんが心配になることを中心にお話します。
典型的なじんましんは、「蚊に刺されたように」腫れてきます。
蚊に刺された場合と違うのは互いに融合して「意味不明な地図」
見たいな様相になることです。
そして、掻いてしまうとその部分にじんましんが誘発され「ミミズ腫れ」が生じてきます。
腫れずに赤くなるだけの方もいます。
じんましんには原因が特定できるタイプと、いろいろな検査をしてみても原因不明な
(医療の業界用語では突発性といいます。)タイプがあります。
皮膚科専門医の経験から申しますと、大部分が原因不明です。
大学病院の皮膚科外来でも内臓疾患やアレルギー性で 食物や薬剤が原因と判明する患者さんが見つかると、 医師は「めずらしいな。」と感じるくらいです。ちょっと意外と思われるでしょう。
現実に多い原因は、風邪やヘントウ炎、中耳炎などの炎症性疾患です。
じんましんでアレルギー性の原因がある場合は、医師でなくても判断できるものが多いのです。
食物や、サプリメント、健康食品、薬剤などによるじんましんは、
食事や内服から30分〜1時間以内に必ずじんましん発作を生ます。
同じ原因物質を摂取してた場合は例外なくじんましんが出ます。
「昨日の夜に青魚を食べたら朝になって痒い。」の、ように時間が離れているものは原因ではないのです。
ですから、子供の場合はお母さんが気づきます。
大人の場合は本人が「どうもこれを食べると痒くなる。」
として気がつくことが多いのです。
サプリメントや健康食品、薬剤など単純な成分構成の場合は簡単です。
内服するたびに必ず痒くなりますから、判ります。ところが食事は少しヤヤコシイのです。
なぜなら、食事に含まれる成分が多いからです。
練習問題のように、考えてみてみましょう。
食事毎に食後すぐにじんましんが出て食物アレルギーが疑われる患者さんAさんの、食事内容です。