• 文字が小さく読みにくい場合、下のボタンで文字の大きさを変更してください。
  • 文字を大きくする
  • 元に戻す

東京都千代田区神田小川町2-8
TEL:03-3291-0450
FAX:03-3291-0580

所属医院・病院ログイン

所属医院・病院の会員ページへログインするためのフラッシュです。

ホーム > 皆さんの健康と医療 > 平成17年6月号 アレルギーとはどのようなものか?(全2ページ)

皆さんの健康と医療

平成17年6月号 アレルギーとはどのようなものか?(全2ページ)

アレルギーとはどのようなものか?(1ページ目)

花粉症。
苦しい季節が過ぎてほっとしている方も多いと思います。花粉症は植物の花粉に対するアレルギー症状です。では、「アレルギー」とはどのような状態なのでしょうか。

アレルギーを一言でいえば、「相手を間違えた自己防衛戦争」なのです。
外敵から自分を守るのは『免疫システム』です。免疫システムは体内に侵入した異物を探知して破壊します。警察+自衛隊のようなイメージです。この免疫システムが有害な病原体に対して正確に防衛戦争をしてくれれば健康です。
インフルエンザウイルスを吸い込んでも、『免疫システム』が発見・認知して攻撃・破壊すれば感染しないのです。

「アレルギー」状態とは、この『免疫システム』が無害な相手を敵だと勘違いして攻撃してしまう状態なのです。

杉やヒノキの花粉。吸い込んでも毒ではありません。敵ではないのに病原体と間違えて攻撃してしまうのがアレルギー状態である花粉症です。 だから、鼻水や涙が出て(洗い流す)、クシャミが続き(吹き飛ばす)、免疫システムの最前線兵士である白血球・リンパ球が集まって鼻やのどの粘膜が腫れて空気の通路が狭くなり息苦しくなるのです。
もしも、花粉が有害な病原体ならば自分を守るのに合理的な反応です。

警察+自衛隊が犯罪者でもテロリストでもない渡り鳥の群れを敵と誤認して銃爆撃、ミサイル発射、火炎放射などをはじめたら? 町も国土も大損害。そのような状態が「アレルギー」です。

アレルギーの原因になりうるものは?

可能性としては全ての物質が原因となり得ます。逆に言えば、絶対にアレルギーを起こさない物質はありません。
本来は自己の体に存在しない『異物』に対して反応するのが「免疫システム」のはず。ところが、自分自身の細胞や臓器に対してアレルギーを起こす自己免疫疾患といわれる病気があります。膠原病、自己免疫性の肝炎や貧血などです。

これは大変です。治安を守る警察+自衛隊が、善良な国民に銃撃する状態です。自己防衛システムが自分自身を攻撃する。そんなことがあるのです。

この事実からも解るとおり、自分すら攻撃の対象になりえるのですから、ましてや『異物』の場合はアレルギーを絶対起こさないなどという物質は存在しません。
ただし、ウルシはアレルギーを起こしやすく、チタン(金属)は起こしにくいように、確率の違いはあります。

自然のものなら大丈夫?は大ウソ!

スギやヒノキの花粉は自然のものですね。食物アレルギーでは日本ではソバ、欧米ではクルミが有名です。ガーデニングで人気のサクラソウ、よくアレルギー性にカブレます。植物性の原因が多いようですが、実際に耳鼻科・皮膚科でアレルギーの原因物質は圧倒的に植物系が多いのです。

アレルギーの完成には繰り返す出合いが必要

これも一般の方には意外に思えるかもしれません。実例として、スギ花粉は子供の頃から吸い込んでいます。そしてある程度大人になってからアレルギーを発症します。無害な花粉を有害なもののように「嫌いになる」ためには繰り返す出合い(曝露)が必要なのです。つまり、お付き合いの歴史(時間)が必要です。

これは、人間関係に似ています。
初対面の人にいきなり敵意を持つことはなくても、長く付き合う間に次第に相手の振る舞いを不愉快に感じ「キレた」心情になると大嫌いになる。そんな感じです。
この、「キレた」「もうキミなんか嫌いだ」となった状態を「アレルギー感作(かんさ)の成立」と表現します。
医師仲間では、不幸にして知人が離婚する際に「家庭内で感作成立」といいます。

皆さんの健康を祈ります。 次のページへ 前のページへ