総務庁は六月、一九九八年の「交通安全白書」を発表しました。昨年中の交通事故による死傷者数は、前年より三万一干人余り増えて99万9886人となり、「第一次交通戦争」といわれた七十年以来、二十八年ぶりに過去最悪の記録を更新。一方、死者数は9211人(前年比429人減)で三年連続で一万人を下回りました。
交通事故による死傷者数は、七十年の99万7861人をピータにいったん減少に転じ、七七年の60万2156人を底に再ぴ増加傾向が続いています(グラフ)。
昨年は人身事故の発生件数でも六年連統で過去最悪の記録を更新し、80万3878件(前年比2万3479件増)に達しました。
発生件数や死傷者数が増えているのに死者数が減少傾向にある埋由について、総務庁交通安全対策室は「シートベルトをしている場合の死亡率は、していない場合の約八分の一にとどまる。
シートベルトの着用率の向上が大きな原因」としています。